ピアノの弾き方をスパゲッティのゆで具合に例えるなら、ここでのミケランジェリの演奏はかなりアル・デンテである。堅すぎはしないが、ちゃんと歯ごたえがある。音の輪郭をあまりぼかさず、しっかりと弾ききっている。それが巧みなペダル操作と相まって豊かな響きを生み、音の粒がワーっと拡散していく。当然もっともうろうとしたドビュッシーを好む人もいるとは思うが、スケールが大きく、現代的な魅力をもった演奏ということになると断然こちらに分がある。リズムも躍動的で動きが派手なので、ジャズなどが好きな人たちにもおすすめだ。ミケランジェリ(1920-95)はイタリアの名ピアニスト。「映像」は1971年の録音、「前奏曲第1巻」はその7年後に録音されている。(松本泰樹)
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