
Disk1
ピリスらしいベートーベン
全部書くと長くなるので8番についてだけ…
ベートーベンの荘厳さとかはないが
軽い感じですらすら引いてゆく
ペダルが少なく、左手がすこし強め。
でもだからといって悪いわけでは決して無い。
一楽章はたしかに物足りなさをかんじるが、二楽章、三楽章と聞いていくと曲全体としてはとても良い仕上がりだと思う。
特に第三楽章ではペダルの少なさが逆に音の一音一音を際立たせつつ、流れてゆく連符が心地よい。
ギレリスとかゲルバーとか好きな人は物足りなさを感じるかもしれませんが、こういうのもたまに聞くと、曲中の違った良いところを発見できて楽しい!
力強さはない
珍しいピリスのベートーヴェン。ベートーヴェンの演奏に欲しい力強さはない。しかし女性的な柔らかさと模範的な演奏は好感が持てる。
若き日のピリスのベートーヴェンを聞きたい人にはお薦め
●録音 最近のグラモフォン録音と違い「生の音」に近いと言うか、残響の少ない近接音中心。したがって「音の伸び」に欠ける印象派否めません。
●演奏スタイル 若き日の彼女のベートーヴェンは早めのイン・テンポで、比較的素直に曲を提示します。小気味良いとも言えますが、個人的にはもっとベートーヴェン的全人的スケール感が欲しいところ。ペダリングも比較的少ない。
また「長い構成の中での曲調把握」も彼女の特徴でしょう。
●結論 この時代の彼女はモーツァルトやシューベルト、シューマンがより似合っています。バッハの協奏曲も素晴らしいですね。しかし「若き日のピリスのベートーヴェン」としては十分な存在価値を持っています。
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