
Disk1
耳ではなく、心で聴くべき演奏
ロータス・カルテットは輝かしい経歴を有し、日本が世界に誇るカルテットという紹介文をよく見かけますが、
この言葉に何ら誇張はなく、現時点での世界最高レベルのカルテットと言える程の実力の持ち主です。
この録音は、シューマン没後150周年を記念して行われたもの。
シューマンの弦楽四重奏曲の全曲が収録されており、得をした気分です。
快活でロマンティック、シューマン独特の魅力あるフレーズからなるこれらの曲を、非常に豊かな表情をもって演奏されます。
演奏はきわめて緻密に計算され、打ち合わせられていて、盛り上がりが素晴らしく、速いフレーズでは、
気持ちが良い程、ぴったりと息が合っています。
すべての楽器の音は明るく、そこにチェロの少し野太い音が混じってきて、良いアクセントになっています。
この演奏の出来が、きわめてハイレベルである事は、誰が聴いても分かります。
それよりも、シューマンが音楽に込めた想いを感じながら傾聴すると、ロータス・カルテットは一定の答えを提示しています。
その答えとは、言葉では表現出来ませんが、耳で、否、心で聴くと分かります。
非常に価値ある一枚です。