
Disk1
「スコットランド」は名演だが
gおなじみの名盤。「スコットランド」はクレンペラーの堅固な音楽づくりとぴったりマッチしている。メンデルスゾーン特有の「憂い」の表現をいかんなく発揮してくれている。一方「イタリア」は第一楽章の「底抜けなイタリア的」の表現に不足か。まあ、この2曲は表現のやり方が全く違うので両方に名演を求めるのは無理な話か。
個性的だけど…
昔から熱狂的なファンの多い盤ですが、
どうしてなのか不思議です。
特にスコットランドが人気なのですが、重厚すぎて
作曲家本人の想いとは違った方向に作りこんで
いるように感じます。
充実の音楽
メンデルスゾーンの交響曲。まったく地味なタイトルだ。しかし、「スコットランド」の冒頭などのなんともいえない郷愁をそそるような響きは聴かずにおくのはもったいない。クレンペラー独特の深みを感じさせる音楽。
実にユニークな、「スコットランド」の堂々たる演奏だが、この曲にはふさわしい名演中の名演
クレンペラーの「スコットランド」は、実にユニークだ。これほど堂々たる交響曲として演奏された「スコットランド」を、私は聴いたことがない。
クレンペラーは、第3楽章を除き、悠揚迫らぬ極めて遅いテンポを取っており、特に、第4楽章フィナーレのテンポの遅さは、尋常ではない。この遅いテンポと、どっしりと重心の低い、厚味のある音をベースにして、甘美なロマンティシズムとは無縁ながらも、骨太で厳しく、メリハリ豊かでスケールの大きい演奏を繰り広げている。最初に、ユニークと書いたが、たしかにユニークであることは事実なのだが、スコットランドの厳しい風土と、いまわしい歴史を持つ古城に触発されて作曲されたというこの曲にはふさわしい演奏であり、この演奏は、「21世紀の名曲名盤」(2004年音楽之友社)の同曲中、ダントツの第1位にランクされている。
この曲では、カラヤン指揮ベルリン・フィル盤、アーノンクール指揮ヨーロッパ室内管盤、アバド指揮ロンドン響盤も名盤として名高く、カラヤンは、あらゆる点でクレンペラーと対照的で、重心の高い輝かしい音色をベースに、第2楽章と第4楽章を猛スピードで疾走しているのだが、旋律を美しく歌い上げる一方で、メリハリにも不足するところはなく、なかなか良い演奏だと思う。アーノンクールとアバドの演奏は、抑制が効き過ぎてメリハリに乏しく、私には、退屈な演奏に聴こえてしまう。
「イタリア」は、明るくはつらつとした曲であり、どちらかといえば、クレンペラー向きの曲ではないといわれているのだが、これがなかなかどうして、こちらも名演なのだ。この曲の名演として、つとに名高いアバド指揮ベルリン・フィルとロンドン響の新旧2盤が、意外にこぢんまりとまとまった線の細い演奏であるのに対し、クレンペラーは、「スコットランド」とは一転、きびきびとした速いテンポを取り、颯爽として恰幅の良い演奏を繰り広げている。
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